チェンソーに関しての私見
(独善と偏見で書いてますので“
何を言っているんだ”位に思って読んでください)          

@最近は国産のチェンソーメーカーが変化してきています。

国内には4つのメーカー(ゼノア、新ダイワ、共立、タナカ)があるのですが、
新ダイワは共立と合併して[やまびこ]というブランドとなっています。
各々共立と新ダイワでブランドが残って使用されていますが、いずれ統一されていくのかも知れません。

田中工業は倒産して日立が買い上げて日工タナカエンジニアリングとして再生されています。

ゼノアはハスクバーナが吸収合併してハスクバーナ・ゼノアという新会社になっています。

このうちタナカはあまり馴染みがないかも知れませんが、
ホームセンターに行くと置いてあるところがあります。
(例えば良く見かける(全国的かどうか不明ですが)パワーメイトはタナカです)

そして丸山が自社プランドでチェンソーの製造を始めましたね。
これで5つのメーカーになりました。


マキタはドルマー社を吸収合併してマキタブランドで出していますので、
一応メーカーということになると思います。
(ドルマー社は海外のチェンソーメーカーです)


国産チェンソーの特徴と言えば、始動性の良さでしょうか。
しかしこれはかかりを良くするために他の性能には目をつぶって
しまっているからこそと思っています。
それに耐久性はどうも二の次になっているような感じです。
スチールやハスクに比べて耐用年数がだいぶ少ない気がします。

チェンソーの設計思想はトルクを取るか、かかりの良さを取るかです。
トルクを出すように設計するとかかりが悪くなるのです。
悪くなるといっても数回引く回数が増えるだけですけど・・・

一つ言いますと、コンロッドの長さがあります。
このコンロッドが短かければ、一回スターターを引く間に
ピストンが上下する回数が普通の長さのものより多くなります。
コンロッドが長いとトルクが出るのですが、
その分一回スターターを引く間のピストンの上下が少なくなります。

Aメーカー別批評
ア.新ダイワとゼノアは元は一緒の会社だったのです。
ですので分かれた当時は同じものを作っていました。
今は各々親会社が違ってきてますから、機種も違いが出て来ています。

イ.共立は元々スチールの物まねから始まりました。
そしてその後ハスクを真似るようになりました。
ハスクと技術提携(技術交換)をしたみたいです。
国産で一番売れているのは共立でしょう。
しかしあくまで農家層への販売が中心で、
林業家はあまり使っていないようです。

ウ.日工タナカエンジニアリングのチェンソーはOEMが多いです。
シングウチェンソーもそうですし、DIYに出ている馴染みのない名前の
チェンソーはタナカが多いかも知れません。
もっとも最近は各メーカーがホームセンター向けに色々と出していますので
混在しているのが現状です。
(スチールはホームーセンターには出していません)

エ.マルヤマ製チェンソーは修理をしてみた実感として、
キャブレター調整がとても微妙です(微妙の域を超えているかも知れません)
またチェーン引き調整がブレーキレバーと連動していますので、
とってもやり難いです。
ちょっとまだ未完成のような印象を持ってしまっています。


<国産機総評>
国産機でもし購入するなら7〜8万円台のものを選ぶと良いでしょう。
一番売れているクラスなら一番改良も進んでいるからです。
それより大きくても小さくてもそのクラスにはかないません。
そのクラスのものを使用したことがありますが、
なかなか好調に使えます。
(ただし購入するのなら農機具店か専門店が良いと思います)

国産は大きなものは作っていません、
つまりあまり売れないので開発費にお金を掛けられないからです。
一機種開発すると大体2万台位は売らないと元が取れないようです。
現在大型では2万台もとても売れるものではありません。
(世界を相手にしているスチールやハスクなら別ですが)

一説には世界で年間に売れるチェンソーの総台数は700万台とか、
そのうちの280万台ほどがスチールらしいです。


最近の国産チェンソーは小型に力を入れてきていますが、
一機種を開発しても一社ではとても採算が出るほど売れず、
各社にOEM供給するという形になっている機種もあります。
違うメーカーなのにまったく同じスタイル、形状のものがありましたらOEM供給品です。


※DIYで売られているものの中で凄い機種があります。
一度分解したことがあるのですが、なるほどこれなら安く売れると
納得したことがあります。
製造者としての良心があるのかと聞いてみたくなります。
(外観はとても良く出来ていますが、分解するに従って
 手抜きと思われる部品や構造が出てきます)



エ.スチールは結構良く作られています。
その材質にこだわった作りはさすがドイツと思います。
しかし現在やはり軽量化の波に押されて、耐久性が二番目になってきています。
それでも国産よりははるかに丈夫です。

しかしスチールでもお客さんの対象により設計の違う商品があり、
プロ用、アマチュア用、その中間のタイプとあります。
自分がどういう作業をするのかを考えて機種を選ぶと良いでしょう。

オ.ハスクはスエーデン製ですので、暑さに弱いと感じています。
緯度が高く、気温の低いところで使用するように作られていますので、
この暑い日本で連続作業をするとエンジンが焼けてしまうことがあります。

連続使用の後でスローで少し運転すればエンジンが冷えますので
焼き付けの予防になります。

また機種によりプロ用とアマチュア用に分かれていますので
購入の時には確かめた方が良いです。

耐久性並びに使用中の満足を求めるならスチール、ハスクでしょう。
若干の始動性の良さを選ぶなら国産です

最近中国製のチェンソーを見かけるようになりました。
格安のようですが、故障時のことを考えると簡単に手が出せない気がします。

最近聞いた話では故障するのに時間がかからないそうで、
弊社のお客さんの知り合いが購入したところ、

朝使い始めて2〜3時間使用したところで止まってしまったそうです。
その後仕事にならず大変困ったとか、
しかももう使い物にならなくなってしまったとのことです。
またPL法とか法定規格適合機種なのか・・・不明です。


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